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埼玉中医薬研究会

勉強会のお話

オ血(おけつ)と微小循環

投稿日:2007年5月20日 更新日:

【講師】 張立也先生
【まとめ】 埼玉中医薬研究会 学術担当:永和堂薬局 松永知子 先生

 

心臓は血液循環の動力性器官であるが、
体の隅々まで営養を送るには心臓一次の動力だけでは足りない。

埼玉中医薬医薬研究会~勉強会のお話~

心臓の周囲を冠状に取り巻いている冠状動脈は、心臓の筋肉に血液を供給する血管である。

この冠状動脈の老化進度を示す冠状動脈機能指数を20代で100%とすると、40代で50%となり自覚症状はないが狭窄・硬化がはじまる。 60代では冠状動脈の機能指数20%となり虚血性疾患、不整脈などの症状があらわれる。

代謝産物の蓄積が動脈硬化の最大原因である。

 


 

微小循環とは血液と臓器組織との間で物質交換が行われる微小な領域をいい、この領域には細動脈、毛細血管、細静脈および毛細リンパ管などの微小血管があると説明されています。細小血管は物質交換や体液循環の最前線であり、第2の心臓であるといえます。

 

病気は最初に細小血管に現れ、慢性疾患は常に微小循環障害を伴う

 

身体の全血管の90%以上を占める微小循環に障害あると、全体に必要な酸素や栄養分が細胞に届きづらくなり、血液が流れづらくなり、新陳代謝が上手く行かなり、老廃物がたまりやすくなる。この循環障害は、中医学(中国漢方)でいう「オ血(おけつ)」に相当します。中医学では「オ血(おけつ)」を様々な病気の元凶として重視しています。

心臓から送り出された血液は、動脈を通って末梢血管へ進みます。血管病というと大きな血管をおもいがちですが、末梢循環こそ、実は私たちの健康状態を左右するカギが隠されているのです。

 

末端に血液を流すのが血液サラサラの本質!!

 

末梢循環障害の予防・治療として中医学では「活血化オ(血行改善)」法を用い、その働きを持つ生薬の中で、研究実験により特に丹参製剤(中成薬:冠元顆粒)が最もよく用いられており、その効果が認められております。一人一人の症状や体質を見極めて用いれば、さらによい効果を得ることができます。服用にあたっては漢方専門家の指導を仰ぐようにしましょう。

 

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