ひざの痛みは様々な要因で発症します。
変形性膝関節症、半月板損傷、腱炎、靭帯損傷など、漢方薬は役にたつの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、病院の治療との併用もでき、漢方薬が大いに役立つケースも少なくありません。
中医学(中国漢方)では関節や筋肉の痛みの総称を痺証(ひしょう)といいます。
痺証(ひしょう)には大きく分けて4つの証(タイプ)があり、それぞれに合わせた対応策があります。積極的に中医学(中国漢方)の智恵を活用してみましょう!
痛みはどこから・・・?
人間の体は、気(き:生命エネルギー)・血(けつ)・津液(しんえき:血以外の体液)がバランス良く、スムーズに流れることで健康が保たれています。
これらは互いに影響しあうもので、例えば津液の過不足でも、血の流れが滞りますし、血が足りなくなると、気の流れも滞る、といった具合です。
『通じざれば即ち痛み、通ずれば即ち痛まず』が原則で、気・血・津液の流れが滞ると痛みが起こると考えます。
流れが滞る原因には外的なものと内的なものがあり、双方の条件が重なる時に痺証(ひしょう)が表れる、また悪化すると考えます。
証[タイプ] 症状 外的要因 内的要因 風痺
(ふうひ)痛む部位が移動する。
風があたると悪化する。風邪
(ふうじゃ)肝 湿痺
(しっぴ)痛む部位は固定している。
体が重だるい。
湿度が高いと悪化する。湿邪
(しつじゃ)脾 寒痺
(かんぴ)痛みが激しい。
関節の変形がみられる。
冷やすと悪化する。寒邪
(かんじゃ)腎 熱痺
(ねっぴ)赤く腫れて熱をもつ。
運動障害。
温めると悪化する。熱邪
(ねつじゃ)心
ひざの痛みを発症したら・・・
まずは絶対安静です。
よく「ひざが痛い」のは、筋力の衰えからだ、と思い、急速に筋力をつけようとして、ジョギングやウォーキングを始める方がいらっしゃいますが、「筋力」というキーポイントは間違いではないのですが「痛みを我慢してまでジョギングやウォーキングをする」事はおすすめできません。
そこで、簡単ですが、着実に筋力をつけられる運動をご紹介します。
痛みが軽減されてきたら、少しづつ水中ウォーキングなどを始められると良いでしょう。常に無理のないようにしましょう。
あおむけに寝て、左足は、ひざを立てた状態に、右足をまっすぐゆっくりと上げて、下ろします。この時、ひざはまっすぐ、かかとは90度直角です。
あげて、おろす。
この動作を5回行ったら、足を変えて、今度は左足の足あげを5回。 一日30セットから60セット行ってみてください。
アリパワー?
そもそも、漢方薬や太極拳の動きなどは、自然界の動植物、鉱物の特徴を上手にとらえて活用しているものです。
蟻は自分の体重の50倍もの重さのものを持ち上げることが出来るといわれています。
食品としての蟻の最大の特徴は、カルシウム、鉄、マンガン、亜鉛、マグネシウムなどの人体に必要な微量元素類(ミネラル類)をはじめ、アミノ酸、蛋白質などがバランス良く含まれていること。
こうした特徴をもつ食用蟻の健康食品もあります。その他、ひざの痛みや腰痛、あなたの痺証の原因にあわせて適切な漢方薬を選びましょう。服用の際は是非、漢方の専門家にご相談ください。
ひざ痛の方におすすめの食養生
免疫力UP
山芋・かぼちゃ・れんこん・さつまいも・きのこ類など身体を温める
エビ・羊肉・ニラ・ネギ・生姜・唐辛子など血の流れを良くする
いわし・サバ・黒豆・玉ねぎ・さやいんげんなど水分代謝を良くする
冬瓜・はと麦・シソ・セロリ・香菜・かんきつ類などまた赤身の豚肉や魚介類などの動物性たんぱく質と、豆腐や納豆などの植物性たんぱく質といった良質なたんぱく質をバランス良く摂りましょう!
おひとりおひとりに合った漢方薬があります。
服用の際は専門家に相談して最適なものを選ぶと良いでしょう。
お気軽に埼玉中医薬研究会の会員店にご相談にいらしてください。
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あなたにピッタリの漢方薬&オリエンタルハーブをお選びいたします。
ご予算につきましても、お気軽にご相談ください
ひざの痛み
投稿日:2025年6月2日 更新日: