今年も花粉症の季節がやってきました。
2000年前の中国の医学書には、春三月は発陳(はっちん)の季節と書かれています。 草木が芽吹いて国中に広がっていくという意味で、暖かく、草花が咲き乱れとっても気持ちよい季節が始まります。
ところが、花粉症の人にとっては、憂鬱な季節の到来です。花粉症には、なる人とならない人がいます。 この違いを漢方では衛気(えき)の不足と考えます。
体の中にある気には5つの働きがあります。
体を温める作用
体を機能させる作用
体にとりこんだものを必要な物に変化させる作用
防衛作用
体から必要なものがもれないようにする作用
花粉症にかかわってくるのはの防衛作用です。この防衛作用をしている気のことを衛気(えき)といいます。
衛気が体の表面をめぐり体にしっかりバリアをはっていると、花粉から体を守ってくれます。
そこで、花粉症の予防として、漢方薬では衛気=バリア力を強くするものを用います。
花粉症の症状が出ているときは、花粉という邪(じゃ)を追い出す漢方薬を一緒に服用します。
そもそも花粉症は、花粉を追い出す自己防衛である免疫反応が亢進したものです。
体の働きをねじふせるのではなく、衛気を強めることにより花粉症が起きなくなる、
これが漢方薬のちからです。
多くの方が憂鬱の季節から脱けだし、春を楽しめるようになっておられます。
花粉症の季節
投稿日:2009年3月9日 更新日: