~研修先の雲南省中医医院~
昨年の話になりますが、7月の10日より15日にかけて中国、雲南省、昆明にいってきました。
雲南省はカンボジア、ラオス、ミャンマーなどの国と国境を接する中国では最南の省で省都、昆明へは関空から直行便で4時間のフライトです。
全国から漢方による皮膚病治療の勉強をしている仲間7人があつまりました。今回は皮膚病の勉強で私が師事している楊先生の母校である雲南中医学院付属病院で外来診療の研修をしてきました。
現在、中国では中国の伝統医学的方法(漢方医学)で治療する中医病院と西洋医学の病院とあり、ケースバイケースで患者さんが選択できます。 又、最近では両方の良いところをとりいれた中西医結合の治療をする病院も多くなってきています。
ここ雲南中医学院は伝統医学、漢方を中心に治療する中医師を養成する大学です。様々な皮膚病も殆ど漢方薬だけで治療しています。 皮膚病の勉強は実際に皮膚症状を自分の目でどれだけ見てまた鑑別できるかが重要です。 今回で2回目ですが普段、店頭で見られないいろいろな症例を経験できました。
昨年の上海ではアトピーの患者が結構いましたがここ昆明ではニキビや乾癬症の患者が多い様に感じました。 やはり中国の北と南では気候の違いや食事傾向の違いで罹る病気も違いがある様です。 ご存じの様に上海は近代化の最先端を行く地域で食事も洋風な物が増えています。 昆明は標高が2000メートル近くあり、1年中、温暖な気候ですが、やや乾燥傾向で食事はやや辛めで体内に熱を生みやすい傾向があるとの事でした。
今年75歳になる老中医(中国では治療の実績や経験豊富な医師の事を尊敬を込めて、こうした呼び方をする。)の劉教授は、 皮膚病患者の食事指導で必ず身体に熱を生む牛肉、羊肉、鶏肉、魚肉、牛乳、卵、大豆は控えるよう伝えていました。豚肉は良いそうです。
最も、驚いたのはこの老中医の診察の予約をとるには朝の3時半から並ばなければいけない事でした。 雲南省だけで1億3000万人の人口があり首都である昆明の大学病院のこの高名な医師に見てもらう為に何百キロの行程をやってきた方も数多いそうです。
診察は老中医の醸し出す和やかで気さくな雰囲気の中で行われ、患者さんも何でも相談できる雰囲気がありました。又、家族の結びつきの強さも感じました。 祖父の病気を心配し家族一同が診察に同行し医師に質問している姿には心打たれるものがありました。昔は日本もこうだったのでしょうね。
患者さんもいやな顔をせず日本から来た我々の研修に強力してくれ感謝の気持ちで一杯になりました。 又、忙しい中、時間を割いていただいた大学関係者の多くのご協力に感謝し、少しでも店頭でお役に立てたらと思いながら帰ってまいりました。
最近、中国製の様々な商品が問題になっておりますが当店で扱っているイスクラ産業医薬品は日本の厚労省の定めた製造管理基準に合格した中国の工場で生産されたものです。 又、定期的に厳しい検査をし安全、安心を確保された医薬品です。
念の為にご報告させていただきます。
~中医の先生とともに~
雲南省中医医院、皮膚病研修旅行記
投稿日:2008年3月7日 更新日: