中医学の基礎理論『黄帝内経~素問~四季調神大論篇』では「夏は万物が盛んに茂る季節、天地の陰陽の気は交流し、万物は開花し結実する、夜更かししても良いが、朝は早く起きよう、陽の長きや暑さをいとわず何事にも怒らず生き生きとした気持ちで過ごそう」とあります。
つい、夏の暑さにバテそうになりますが、夏の養生法としては、適度に汗をかき、怒らず、生き生きとした毎日を過ごせば、次の秋も元気に過ごせるということになります。
夜更かししても良いが早起きしよう!
早朝か夕方の涼しい時間帯に散歩に行こう!
暑さを楽しみ、無理のない範囲でエアコンの多用に気をつけよう!
イライラせず生き生きと過ごそう!
冷たく冷やしたものを食べ過ぎない、飲みすぎない
夏を生き生きと過ごす為には、食事が何より大切です。
暑くて食欲がわかない、気持ちが悪くて食べられない、だるくて食べる気がしない、という方も増えてきますが、特に成長期の子どもや抵抗力の落ちている高齢の方の場合、命にかかわることもあります。
発汗で大量に気を消耗する夏、しっかり食べて元気を養わないと夏バテスパイラルに陥ってしまうかも。
夏の食養生のポイントは3つ!
熱を冷まし水分を補うこと
元気を補うこと
血の流れをスムーズにすること
バランスは4:4:2
食事のバランスは、穀類4:野菜4:動物性のもの2、にすると良いでしょう。
例えば、白米を4割、野菜の煮物を4割、焼き魚を2割くらいのバランスです。大豆や小麦は穀類に入ります。動物性のものは、肉・魚・魚介類・乳製品・卵などです。
動物性のものは消化吸収するのにパワーがいります。
穀類4:野菜4:動物性2は、消化吸収が高まるバランスで、植物中心にすると胃腸にやさしく、胃腸が強くなります。胃腸が強くなれば内臓も強くなります。また、食材には必ず火をとおし、温かい状態か常温で頂くことが大切です。
熱を冷まし水分を補う食べもの
すっぽん・あわび・カモ肉・はまぐり・白きくらげ・スイカ・瓜・紫蘇・ゴーヤ・ハト麦・セリ・レタスなど。
元気を補う食べもの
うなぎ・海老・イカ・鯉・ユリ根・山芋・紫蘇・なつめ・ハスの実・菊花・くるみ・黒ゴマ・クコの実など。
血の流れをスムーズにする食べもの
マイワシ・サバ・アジ・うなぎ・玉ねぎ・ししとう・らっきょう・ほうれん草・トマト・紫蘇・納豆など。
ネバネバうなぎそうめん
(2人分)
■ そうめん ・・・ 2束
■ うなぎ蒲焼 ・・・ 1枚
■ 白きくらげ ・・・ 4枚
■ 山芋 ・・・ 1/2本
■ 納豆 ・・・ 2パック
■ 紫蘇の葉 ・・・ 2枚
■ らっきょう ・・・ 適量
■ ごま油 ・・・ 大さじ1
■ きび砂糖 ・・・ 大さじ1
■ 醤油 ・・・ 大さじ2
【1】 うなぎ蒲焼1枚は細かく細切りにし、白きくらげは湯で戻してから細切りにし、紫蘇の葉も細かく細切りにしておく。
【2】 山芋はおろし器ですってとろろにし、納豆もタレと合えておく。(タレなしのものはそのままでOKです)
【3】 そうめんを茹で、湯切りしたら、水で洗って余分なぬめりを取って、器に盛る。
【4】 白きくらげと紫蘇の葉を【3】に盛り、ごま油、きび砂糖、醤油を混ぜ合わせ【3】にかける。
【5】 とろろ(山芋)、納豆、細切りにしたうなぎ、の順に器に盛り、らっきょうを添えて出来上がり★
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夏野菜豚肉まきまき!ごまだれを添えて
豚肉はビタミンB1を豊富に含み、疲労回復に役立ってくれます。中医学では『潤陰潤燥、止消渇、潤肌通便』、他にも鉄、リン、カリウムなど、栄養たっぷりの食べものです。尚、ビタミンB1は水溶性なので煮るより焼いた方が良いです。
(4人分)
■ 豚肉スライス ・・・ 300g
■ なす ・・・ 2本
■ いんげん ・・・ 12本
■ 人参 ・・・ 1/2本
■ ピーマン ・・・ 2個
■ キャベツ ・・・ 1/4個
■ しょうが ・・・ 1片
■ ごま油 ・・・ 適量【ごまだれ の材料】
■ 白すりごま ・・・ 大さじ3
■ マヨネーズ ・・・ 大さじ2
■ 醤油 ・・・ 小さじ1
【1】 なす、いんげん、人参、ピーマンを細切りにし、それぞれ耐熱皿に入れ、電子レンジ500Wで30秒~1分ほど加熱し火を通しておく。
【2】 豚肉を広げ【1】を巻いていく。キャベツはざく切り、しょうがはおろし器ですっておく。
【3】 ざく切りにしたキャベツと、すった生姜をごま油で軽く炒めて皿に盛る。
【4】 フライパンに再びごま油を加え熱し、【2】を焼いていく。豚肉に火が通ったら、火をとめ【3】の皿に盛る。
【5】 ごまだれの材料を混ぜ合わせ【4】に添えて、出来上がり★
夏バテにも漢方の知恵を
元気は食べものから作られます。
わかってはいるけど食べられない・・・という方、
どうも疲れが取れない、何を試してもだめ・・・という方も
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夏の食養生
投稿日:2021年7月17日 更新日: