【講師】 劉文昭先生
【まとめ】埼玉中医薬研究会 学術担当:永和堂薬局 松永知子先生
4月10日の定例会は
「冠元顆粒の弁証論治について」
講義をしていただきました。
いろいろの要因によって、血液の流れが滞った状態を中医学ではオ血と呼び、このオ血は脳や心臓などの循環器疾患だけでなく、冷えや肩こりなどの軽いものから、ガン、肝臓病、腎臓病などに至るまで、さまざまな病気の原因となります。
そのオ血を取り除く「活血化オ(血行改善)」の漢方薬として丹参製剤(丹参、川キュウ、紅花、赤芍、木香、香附子など配合)があり、血管を拡張し、赤血球や血小板の凝集を抑え、血液粘度を下げることによって血栓の形成を予防します。
動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病の予防につながります。
丹参製剤は薬理実験報告も多数あります。
老化抑制効果及び悪性酸素消去作用
(富山医科薬科大学和漢薬研究所、横澤隆子助教授ら)
血圧降下作用と脳卒中発症予防作用
(家森幸男 京都大学名誉教授、池田克己京都大学助教授ら)
アルツハイマー型痴呆の予防と改善
(アメリカ・メイヨクリニック・ジャクソンビル研究所、菅谷公伸教授ら)
生体における抗血栓効果
(中国・浙江大学・生命科学医学工程学研究科、鄭祥教授ら)
新薬との併用による相乗・相加作用
(北海道薬科大学漢方薬物学研究室、鹿野美弘教授ら)など
定例会では主に子宮内膜症や子宮筋腫・チョコレート嚢腫(特に卵管不通)・多嚢胞性卵巣症候群(多毛症)、自律神経失調症、アトピー性皮膚炎、乾癬、肝班、下肢動脈硬化・下肢静脈瘤、慢性腎臓病(CKD)、認知症、他多くのオ血と関連のある疾患や、頚動脈血栓症や、狭心症・心筋梗塞の症例をまじえてお話しされました。
各人の体質を中医学的に弁証(判断)して、症状の改善をはかりますので、詳しくは埼玉中医薬研究会会員のお店でご相談ください。
2011年4月10日勉強会出席者(※順不同) | ||||
・ABC薬局 江良先生 | ・ウエマツ薬局 植松先生 | ・田中薬局 田中先生 | ||
・もも木薬局 桃木先生 | ・薬眞堂薬局 三矢先生 | ・サトウ薬局 佐藤先生 | ||
・林漢方薬局 林先生 | ・愛育堂薬局 和田先生 | ・永和堂薬局 松永先生 | ||
・モトマチ薬局 長島先生 | ・葵漢方薬局 吉岡先生 | ・光和薬局 後竹先生 | ||
・陽花莉薬局 池田先生 | ・太極堂薬局 小寺先生 | ・松一屋薬局 松永先生 | ||
・岡田厚生堂薬局 岡田先生 | ・薬眞堂薬局 小手指店 三矢先生 | |||
・升屋栄貫堂薬局 引間先生 | ・漢方のしみず快生堂 清水先生 | |||
・パルシィー薬局 永沼先生 | ・大慶堂薬局 上柴店 大谷先生 | |||
・エミカ薬局 多田先生 | ・漢方薬局 慈恵堂 川島先生 | |||
・漢方専門薬局 環 梶谷先生 |