わが国は急速に高齢化社会へと向かっており、高齢化に比例して加齢に伴なう骨関節疾患も増加し、中・高年者の活動や労働を障害する一つの大きな要因となっています。 その主たるものが変形性関節症及びその類似疾患であり、最も多いのが変形性膝関節症(以下膝関節症)です。
膝関節症の治療は非ステロイド性消炎鎮痛薬などの薬物療法、温熱・電気などの物理療法、筋力訓練などの運動療法、足底板などの装具療法からなる保存的治療と、関節鏡視下手術、人工関節置換術などの外科的治療とに大別されることが多いのですが、外科的治療が必要となるケースは一部であって、大部分は保存的治療の対象となっています。
なぜならこの膝関節症の主原因は老化と考えられており、老化を止めることは困難だからです。
保存的治療で膝関節症患者さんの一番の苦痛は疼痛です。
疼痛改善の目的で投薬される消炎鎮痛薬は大小の違いはあっても消化器に負担がかかります。そこで古来から 実践されている疼痛緩和の養生法をご紹介しましょう。
先ず第一番にすることはダイエット して膝関節にかかる負担を減らします。
次に平坦な道を何も持たずに散歩します(何か荷物を持って、つまり買い物での歩行はいけません)。
又、食事・服装・環境の三面から冷えに注意します。
食事では果物、生野菜の摂取に注意し、足がむくむ傾向があれば水分の取りすぎに注意します。
漢方の考えではもち米(もち、せんべい、赤飯などを含む)はむくんだり関節に水分がたまりやすくなるので摂取を控えます。
その他膝関節周囲のツボにお灸をしたり、ホットパックを使用します。
最後に先人の知恵の集大成である漢方薬を体質別に服用し、疼痛から開放された日々が過ごせるように養生します。
ひとりひとりにあった対応方法があります。
痛みのご相談は、お近くの埼玉中医薬研究会のお店までお気軽にご相談下さい
ひざ痛養生法
投稿日:2011年2月10日 更新日: