舌苔は、口腔内の細菌や微生物、皮膚粘膜の残りなどが舌の表面に苔状になったものです。最近では舌ブラシなどでごしごしと取り去る方が多いようですが、ブラシでこすってもまたすぐに舌苔ができます。
なぜでしょうか。
舌苔は体の炎症状態や脱水状態、寒証などを表します。
舌苔を繰り返さない為には、体の中から改善する必要があります。
粘膩苔(ねんじたい)
粘液のように舌全体をおおっているものを粘膩苔(ねんじたい)といい、湿熱・熱痰を表します。
白膩苔(はくじたい)
白く粘つく白膩苔(はくじたい)は湿盛、寒湿、食滞不化を表します。
舌の中ほどは薄く、のどにむかっていくにつれ苔が分厚くなる傾向があります。
冷たいものや生ものの飲みすぎ食べすぎで、寒邪が胃腸に停滞しているため、消化不良、だるさといった症状が表れます。
黄膩苔(おうじたい)
粘りがあってべったりとした状態の舌苔を膩苔(じたい)といいます。膩苔(じたい)はちょっとぬぐっただけでは取れません。
黄色の膩苔(じたい)がある時は湿熱、食滞、湿痰化熱の状態を表します。
こうした現象は恐らく時間をかけて作り出されたもの、改善にもそれ相応の時間を要し、ゆっくりと脾胃、つまり胃腸を整えていくことが大切です。
灰苔(かいたい)
黄土色のような灰苔(かいたい)は裏熱・痰飲・寒湿を表し、黄苔に近い場合は痰熱・湿熱であり、湿潤している場合は痰飲内滞・寒湿を表します。乾燥している場合は、陰虚火旺(いんきょかおう)あるいは熱盛傷津(ねつじょうしょうしん)を表します。
黒苔(こくたい)
黒苔は灰苔(かいたい)や焦黄苔から変化して、色が濃く、こげたようにみえる舌苔です。
湿熱や陰虚でも見られる事もありますが、多くは重篤な異常を表します。
淡い黒苔は陽虚寒盛で、乾いた裂紋があって焦げたような黒苔は熱極津枯、黄色と黒の混じった膩苔(じたい)は主に湿熱を表します。
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舌診~舌苔
投稿日:2021年12月22日 更新日: